人間の灰は

焚き火の灰とは少し違う

すごく滑らかで

丸い粒と砂が

混ざり合った感じ

大きめの粒は

口に入れて飲み込んだ

どんなかたちの粒も

喉を通るときには

ざらりとした感覚が広がり

身体の奥深くに

沈んでいくような

そんな気がした

肉体が焼落ち

このさきにあるものは

わたしのそれだけ

あなたのそれだけ

静けさと

灰だけ