晴れ/0km
星の浦海浜公園(テント)
昨日
山を離れて海へと来た
波の音が聞こえる
よるが明けないうちに目が覚める
オートミールを食べ煙草をすって
ゆっくりしているうちに
朝凪のうえを陽光が滑り
四方が明るくなる
気分がすぐれない
出立する気が起こらない
汗くさい洗濯ものを乾かしながら
もう一日滞在しようとおもう
真っ直ぐではいられない旅路
道標などはとうに無くしている
なにもなかったはずの宙は
いつのまにかそこに輪郭線をもち
太陽の高さと歩調を合わせ
同じ方向を向いて輝いている
ぼくはというと
いく宛などないほんとうはない
目先の変化に振り廻され
理由をしゃべりつづけて
寂しい期待に背中を押されているだけ
これ以外とくになにも
神聖なものに取り憑かれ
歩いているひとをみかける
疎ましくも羨ましくもおもう
信じることで不安が消え去るなら
迷信を信じた方が良い場合もある
お金も宗教も人間も芸術も。
さてぼくはなにを信じるのか
世界を仕切る境としてなにを信じるのか
まだらに地股をほっつき歩き
なにを信じるのか。
信じるものがないから
ほっつき歩くのか。