曇り後雨
亀鶴公園→八十八→現
心のうちからとりだしたものか。

とりだされたものか
どうしたものか
胸に逃げ込むアブラゼミ
また雨の中へと飛び立って

どこへと落ちる
きのうよりきょう
きょうよりあす
身体は壊れ
痛みを治しつつ再生
オーバーホール。
やまをふたつ越えたところ
途中の地蔵に涙うつ

ただれた白線を目で追いながら
二里半進む
八十八番札所
大窪の寺

“南無薬師諸病なかれと願いつつ
詣れる人は大窪の寺”
たくあんをかう。六百円
更に一里
野宿先にて旅の少年とであう

「身につもる 言葉の罪も
あらわれて 心沁みる みかさの滝」
(西行法師)